別れと出逢い

昔むかーし、20世紀後期の話にゃ。

みけにゃは、都心から少し離れた一戸建ての広いお庭に住んでいた、美猫三毛母さんから産まれたのにゃ。

きょうだいは3にゃんいたけど、三毛母さんと同じ毛色だったのは、みけにゃだけだったのにゃ。

三毛母さんは何度も出産していて、子育ては大ベテランだったのにゃ。

現在では、外飼いの猫は不妊手術をするのが当たり前だけど、その頃は自然任せにしている飼い主さんも居たようだにゃ。

出産する度に、里親を探してたようだけどにゃ。

1ヶ月半位経ったある日、みけにゃの里親になりたい、と言う人間がやって来たのにゃ。

その人は、猫と生活するのは初めてと言っていたので、とっても不安だったにゃ。

本当は、子猫に社会性を身につける為には複数飼いが好ましいんだにゃ。

でも、みけにゃだけ引き取られて、その日から三毛母さんとも、きょうだいとも離れて独りぼっちになったのにゃ。

里親になった新人母さんは、昼間は仕事に出てたから、いつも帰ってくるのが待ち遠しかったにゃ。

                   …つづく